相談実例

CASE STUDY

譲る際の私の退職金の額はどのように決めればよいのでしょうか。どんな税金がかかりますか?【相談事例】

会社や事業を譲り渡した後

今回のご相談は「売却した会社の経営者に対する退職金について」です。

 

経営者様の計り知れない苦労、努力があってこその会社ですので、引退の際に退職金のことをお考えになるというのは当然のことだと思います。

 

しかし、退職金といってもどうやってその金額を決めれば良いのか、受け取った退職金にどのような税金がかかるのか、なかなかご存知でない方も多いのではないかと思います。

 

そういった経営者の皆様、今回の回答をぜひご参考下さい!

 

 

【ご相談内容】

私には会社を継いでくれる子供がいないので、将来は従業員か取引先などに事業を引き継いでもらいたいと考えています。

事業を引き継いだ後も従業員を雇用し続けることを一番に考えていますが、私も長年経営者として会社を引っ張ってきたつもりなので、ある程度の退職金は欲しいと思っています。

そこで相談ですが、退職金の額はどのように決めればよいのでしょうか。また、退職金に対してはどのように税金がかけられるのでしょうか。

 

 

【ご回答】

長年、経営者として会社を牽引されてこられた方が、ご自身の退職金についてお考えになることは自然な事だと思います。

事業を引き継いだあとの経営者さまのライフプランにも関わりますし、その後の会社の経営にも影響する非常に重要なテーマだと思います。

今回は、一般的な退職金の算定方法と退職金に対する課税についてご説明いたします。

 

 

== 退職金の額の算出方法 ==

役員に対して退職金を支給する場合、役員退職金規定(又は役員退職慰労金規定)を制定しておくとよいでしょう。

というのも、退職金は長年の役員在任期間に応じて支払われるものなので、その金額が大きくなるケースも多く、なんの決まりも無く支給額を決めてしまうと利益操作に使用されてしまう可能性があるため、支給額に関する一定のルールを決めておくことが望ましいです。

算定方法について、税務上の決まりはないですが、一般的に以下の算式により計算した退職金であれば、過大な役員退職金だと指摘を受ける可能性は低いと考えられます。

 

[ 算式 ]

最終報酬月額 × 役員在任期間 × 功績倍率(2倍~3倍)

 

上記はあくまで一般的な算式ですので、報酬月額や功績倍率の考え方は各社の実情に合わせます。

また、上記に加えて功労加算をするケースなどもありますので、一つの算出方法としてご参考下さい。

 

 

== 退職金に対する税金 ==

退職金は、「分離課税」により課税されることになっており、基本的に確定申告は必要なく、会社が所得税・復興所得税、住民税を天引きし、納税して課税関係は完了します(退職所得の受給に関する申告書を会社に提出するなど一定の手続きは必要です。)。

退職金に関する税金は以下の通り計算されます。

 

[ 算式 ]

(退職金の額 - 退職所得控除(注))× 1/2 × 税率

 

(注)退職所得控除の計算

①勤続年数20年以内※
→勤続年数×40万円

②勤続年数20年超※
→800万円+(勤続年数-20年)×70万円

※1年未満の端数切り上げ

 

退職金に対する税金の計算のポイントは、①退職所得控除があること、②課税対象が1/2になること、の2点が挙げられます。

例えば、40年会社を経営されてきた方であれば、退職所得控除が2,200万円あるため、その金額までは完全に非課税で退職金を受け取ることができます。

また、それを超える部分についても、課税対象が1/2になるので、仮に1億円の退職金を受け取った場合でも、所得税と住民税を合わせて、約1700万円程度の課税で済みます(仮に通常の役員報酬で受け取った場合は約4,900万円)

 

退職金を支給した会社では損金処理ができますので、法人税等を軽減する効果が見込まれます。

 

以上のとおり、退職金に対する課税は、受け取る個人にとっても、支給する会社にとっても非常に税務上のメリットがあります。

効果的に退職金を活用するためには生命保険なども活用し、早い段階から準備をしておくとよいでしょう。

 

一方で、実際の支給にあたっては気を付けるべき点もあります。

例えば、役員としては退任せずに会長職で残る場合、退職金を支給したいが資金繰り厳しい場合など、実務的に悩む場面も出てきます。

また、役員在任中に社長に万が一のことが起こった場合なども想定しておくことも重要です。

 

一口に退職金といっても考えないといけないことがたくさんあるので、早い段階から専門家に相談されることをお勧めします。

 

長年会社を牽引されてきた経営者さまにとって退職金はとても大切です。

きずなM&Aは退職金の支給も含めた事業承継のプランニングを全力でサポート致します。

 

ぜひお気軽にご相談ください!

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